ロボットを動かそう
モータメーカでは、モータの電気的・機械的特性を公表しています。モータの大きさや重さとともに重要なのが、モータのトルク特性です。モータの特性表を見ると、パルス-速度特性グラフが載っています。
図1 ステッピングモータのトルク-速度特性
表1 用語の説明 |
自起動領域 | モータが回転し始めることが可能なパルス速度の領域 |
スルー領域 | 加減速操作をするとモータが追従して回転する領域 |
最大自起動周波数 | モータが回転し始めることが可能な最大パルス速度 |
最大応答周波数 | モータが回転可能な最大パルス速度 |
励磁最大静止トルク | モータが静止しているときの最大保持トルク |
ステッピングモータのパルス速度は、このトルク-パルス速度特性の範囲内で決定します。このとき注意する必要があるのは、特性の測定条件です。モータ印加電圧や定電圧、定電流の駆動方式があなたが設計している回路と異なる場合は、特性表どおりの性能にはなりません。印加電圧が条件より低ければ、トルクも弱く、高速で廻すこともできませんので注意してください。もし、目標とするトルクあるいは速度が出せないときは、他のモーターを選びましょう。
最終的なステッピングモータの初速、最高速度、加速度の設定は走行実験をして、あなたが滑らかにロボットが動いていると感じる値に決てください。
2001.10