エフテック 教育教材ロボット

ロボットを動かそう

ロボットの運動学

 直進時と旋回時のロボットの動きを、数式で表してみます。

 はじめに、説明のためにロボット各部の長さを図のように定義します。

ロボット各部の長さ定義

 

 左右二輪速度差式のロボットは、左右車輪が同じ速度で回転すると直進します。移動速度vは、車輪の回転速度にロボットの比例します。

     v=車輪の角速度×車輪半径

 左右車輪が異なる速度で回転すると、ロボットは旋回します。旋回半径は、左右輪の速度比で決定されます。

ロボットの旋回半径

 ロボットの車軸中心点Cが半径Rで旋回運動をするとき、内輪、外輪の速度と旋回半径の関係は円運動の法則より

     数式1

となります。

 ところで、車軸中心点Cの旋回半径をRとすると、トレッドTは常に一定なので、Ri、RoはRとTを利用すると、それぞれ、

     数式2

となります。したがて、内輪と外輪の速度の関係は

     数式3

となります。

 ロボットの旋回するときは、目標の旋回半径に応じて左右輪の速度比をこの式で決定すれば、なめらかに旋回することができます。

 ただし、旋回速度が速くなると、タイヤのグリップ力がロボットの遠心力に負けてしまい、転倒してしまうこともあります。くれぐれもロボットの慣性を十分考慮した速度で走行してください。

 直線ではスピードを上げて、カーブでは速度を落として走るのが理想的です。


戻る

2001.10


▲このページのトップへ